・ローソク足は大体わかった
・移動平均線も理解している
・他に基本があれば知りたい
こういった方向けに書きます。
ローソク足、移動平均線の基本があやしい方はこちらをまずお読み下さい↓
【テクニカル分析①】ローソク足のチャートリーディング手法【初級】
スポンサードサーチ
目次
はじめに:ラインをひく際の注意点
水平線の引き方の前に、注意点を先にお伝えします。
- ラインはゾーンで見る
- ひげの先端は局面に応じて微調整する
この2つです。
まず①ですが、当然ながら寸分違わずラインでビタ止まりすることは滅多にありません。
むしろ大衆に意識されているラインだと、一度わざと割ってロスカット注文を狩ってから元のトレンドに戻るといったこともあるので注意が必要です。
②については、ローソク足のヒゲ先からラインを引くのがいいのか、実体から引くのがいいのかは局面に応じて変えて下さい。
というのも、ひげ先なんてもはや誰かが気まぐれに注文ボタンを押すだけで微妙にズレます。
明らかに意識されている価格(キリの良い価格や、全く同じ値段で何度も反発している価格)で無い限りは、ヒゲ先に大きな意味はありませんので、ケースバイケースで微調整して下さい。
水平線を引くポイント
では、解説していきます。
トレンドラインやインジケーター等も大切ですが、万人に共通して意識されるのは水平線です。
それは、どんな市場参加者も、特別な価格の水準(高値や安値、サポートラインやレジスタンスラインなど)は必ず意識するからです。
トレンドラインは人によって引き方に若干のバラつきが出ますし、インジは見ていない人もいます。
水平線は万人に必ず意識される、テクニカルの基本の中でも特に大切なものなので必ずマスターしましょう。
引き方はたぶんみなさんの想像通りなのでさほど難しくはありませんが、何点かコツを交えて解説します。
【水平線のポイント】
- 直近の最高値・最安値ライン
- 何度も試されているライン
- 暴騰・暴落の起点・終点ライン
- 前日の高値・安値ライン
- フィボナッチライン(別記事参照)
基本はこの5つです。この記事では1〜4までをそれぞれ解説します。
①直近の最高値・最安値ライン
これが意識されるのはみなさん簡単に想像できますね。
ただ、ちょっと待って下さい。
この「直近の」って、深く考えると難しく無いですか?
例えば、↓はこの記事を書いている時のビットコインの動きです。
【ビットコイン1分足】
①と②が直近で意識されていそうな高値です。
①は、その前の安値まで引っ張るときれいにレジサポが逆転しているラインですね。
【ビットコイン1時間足】
1時間足で見ると、1分足では綺麗にレジサポが逆転しててラインとして効きそうな①も、そこまで重要なラインには見えません。
②は左に同じ水準の抵抗帯があるので、そこそこ重要なラインっぽいですが直近高値ではありません。
1時間足の直近最高値③はどうでしょうか。
【ビットコイン4時間足】
まあこのラインは違う意味で重要なラインになりそうですが(笑)、ただ直近の高値ラインという観点では、もっと他に意識されそうな高値があるように見えます。
…とまあ、当たり前の話を長々してしまいましたが、何が言いたいかというと、
「あなたが見ているラインは違う時間軸の足で見ても重要なラインですか?」
ということです。
短い時間軸で見たら「ここは重要なラインで、抜けたら上に(下に)走るだろう。」と思っているラインでも、長い時間軸で見たらその上に(下に)もっと重要なラインがいくつもある、という事が結構あります。
それとは逆に、長めの時間軸でラインを引いている場合でも、そのラインに到達する前に短い時間軸でいくつも重要なラインがあるはずで、それを見る事でもっと有利なところでポジションを持つ事ができるケースもあります。
これらの点を意識して直近の高値・安値ラインを引いて見て下さい。
②何度も試されているライン
これもイメージできると思いますが、ラインは何度も試されているほど強いです。
大切な事は、回数だけでなく、時間的にも試されているラインです。
つまり、30分程度の間に何度か試されたラインより、ここ半日ぐらいで何度も試され、なかなか抜けないラインの方が重要度が高いです。
短期足でちょっと引けそうだからとラインを引いて、そのラインを背に売買したらあっさり貫通したという経験は誰しもあるのではないでしょうか。
回数と時間を意識してラインを引いてみると精度がグンと上がりますので、試してみて下さい。
③暴騰・暴落の起点・終点ライン
これは特に時間足や分足で有効です。
【ビットコイン:30分足】
例えばこれはビットコインの30分足です。
赤矢印を起点として、分足レベルですが大きく下落しています。
下落の終点の赤ラインはその後明確に意識されています。
下落の起点の青ラインは、ローソク足1本分貫通しましたがやはり意識され、次の足から反落しているのがわかります。
例えば上記のような大幅な下落が起こった際、多くの市場参加者は、
【下落の最中】
「下落の起点で売っておけば良かった…!」
【底打ち後】
「あの安いところで買っておけば良かった…!」
という心理になるため、起点・終点が意識されやすくなります。
④前日の高値・安値ライン
案外見ていない方が多いのですが、日足ベースでの前日の高値・安値ラインは重要です。
ここで言う重要とは、
「そのラインはなかなか割り込まない堅いライン」
という意味ではなく、
「割り込んだら大きく値が走る可能性があるライン」
という意味なので注意して下さい。
それでは、見ていきます。
【ビットコイン日足】
ビットコインの日足チャートを例に解説します。
赤①、赤②の前日安値を下回る部分と、青③の前日高値を上回る部分に注目して下さい。
それぞれ拡大図を見ながら解説していきます。
【赤①:30分足】
赤①の日足安値部分を30分足に拡大したものが上図です。
わかりにくいですが、赤①の日は、寄り付きからほんの少しだけ下げてその後上昇していき、寄り付き直後の下げが日足安値となりました。
この前日安値の赤ラインで2回ほど反発しているのが赤○部分でおわかりになると思います。
しかし反発力に乏しく、高値を切り下げながら3回目の試しで下抜けてからは一気に崩れています。
このラインを意識しているだけで、短期のリバ取りもできますし、割り込んだ際に順張りで売りを入れて利益を取ることもできます。(ヒゲで戻すかどうかの判断が難しいのですが、それは別記事にて解説します)
そしてよくみると、このラインがその後のレジサポラインになっているのもわかりますね。
【赤②:30分足】
では、赤②です。
これはラインを割り込む少し手前で微妙に反発しましたが、赤矢印で割り込んでからは一気に売られ、一度崩れています。
その後は一度戻すも、安値ライン付近がレジスタンスとなり下落していきました。
【青③:30分足】
青③の高値ラインです。
これも前日の日足高値を更新した瞬間から一気に上に伸びているのがわかります。
その後もきれいにこのラインがサポートとなって上昇しています。
このように、前日の高値・安値付近は意識される事が多く、そのラインを割ったら値が走る傾向にあります。
裏を返せば、このラインを割ったら順張りでついていくという戦略が可能になりますので、参考にして頂ければ幸いです。
スポンサードサーチ
おわりに
ここまでお読み頂きありがとうございます!
冒頭でも紹介した下記記事と併せて初心者向けになりますが、とても大切な基本なのでしっかり押さえましょう。
【テクニカル分析シリーズ記事↓】
【テクニカル分析①】ローソク足のチャートリーディング手法【初級】
【テクニカル分析③】意外と重要な水平線【初級】
【テクニカル分析④】トレンドラインとフィボナッチライン【初級】
【テクニカル分析⑤】出来高から見るチャートリーディング【初級】
【オススメのトレード関連記事↓】
【結局ここに落ち着いた】オススメの仮想通貨取引所5選【2019年】
まとめ
・誰もが必ず意識するテクニカルが水平線
・前日の高値・安値に注目する