何やら『日本初!Tポイントを使って株が買える』という触れ込みのネオモバこと【SBIネオモバイル証券】 なるものが話題だと耳にしたので調べてみました。
証券会社の収益構造にも限界が来ている中で、あの手この手で顧客獲得を目指す姿勢は元証券マンとしては興味深く見守っています。
元証券マンが一顧客目線で見たSBIネオモバイル証券 がどのようなものか解説していきます。
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目次
Tポイントを使って投資ができる“ネオモバ”とは?
SBIネオモバイル証券 、通称“ネオモバ ”は、(株)SBI証券、とTSUTAYAを展開するCCC(株)の100%子会社であるCCCマーケティング(株)の2社を株主に持つ証券会社です。
2社とも誰もが知っている大手企業であり、信用面では申し分無いと言えるでしょう。
そもそも仮想通貨業界等と違い証券業界はかなり規制が厳しいので、怪しい会社がおいそれと証券業務を始める事は出来ないのでそのあたりの過度な心配は不要です。
Tポイントを使って投資ができる対象は何?
Tポイントを使って投資ができる対象は、現物の国内株式のみです。(単元未満株も含む)
ネオモバ の取扱商品が『国内株式(一部ETF等を除く)』と『WealthNavi for ネオモバ』のみですが、後者にはTポイントを使って投資はできません。(2019/8の当記事執筆時)
一部ETFなどは銘柄として表示はされるものの現金でもTポイントでも投資はできないようですが、わざわざここの証券口座を使って投資をするような対象では無いので問題なさそうです。(取引対象外銘柄はこちら)
単元未満株(=S株)もあるため、かなり小さな単位から投資が出来るのは好印象です。
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Tポイントを使って株式に投資→その後は?
Tポイントを使って株式に投資したあとは、配当金の受け取りも売却代金の受け取りも全て現金になるようです。
ここが一番気になって調べたのですが、むしろ『売却代金もTポイント』とか言われたらどうしようかと思ったので一安心です。笑
投資の際の手数料は?
ネオモバ の手数料は月の売買代金によって固定です。
具体的には下記の通りです。
(出典:ネオモバ公式HP)
そして、利用料を払っている限りは毎月、期間固定Tポイント(※1)が200pt付与されます。
この場合は、ネオモバ で株を買い付けする時にのみ使える特殊なTポイント。
利用料の支払い方法の登録が完了した瞬間、もしくは支払いが完了した翌月の第一営業日に付与される。
有効期限が付与された月の翌月最終営業日までと短めなので注意。
Tポイントを使い株を買った場合期間固定Tポイントから優先して消化される。
つまり、うまくこの200ptを使えれば、50万円までの売買手数料は実質タダになります。
手数料を決める“売買代金”の計算は、月の第一営業日〜最終営業日までの売買を約定日(売買が成立した日)ベースで計算し、金額に応じて翌月にクレジットカード経由で徴収されます。
例を出してまとめると、
4月に口座開設・取引開始(クレジットカード登録で期間固定Tポイント200ptゲット)
↓
4月最終営業日までに50万円以下の売買代金
↓
5月のクレジットカードの請求で利用料216円引き落とし
↓
5月も株の売買をした場合、4月に付与された期間固定Tポイント200pt(有効期限が5月末までなので注意)を使えば実質利用料がタダ。
こんな感じで使うと売買代金50万円までなら実質手数料がタダで株を売買できます。
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ネオモバの手数料は安いのか?
これは使い方によります。
数万円〜十数万円の取引を頻繁に繰り返すが月の売買代金の合計が50万円以下なのであれば上記の通り実質タダなのでお得です。
50万円の株を1ショットで買う場合でも216円ならお得です。
しかし、売買頻度やロットによって変わってくるので、SBI証券の手数料体系を例に挙げます。
【SBI証券の国内株取引手数料↓】
(出典:SBI証券公式HPより)
注意してもらいたいのは、上記SBI証券の手数料は“1回の取引でかかる費用”になる点です。
例えば、5万円の取引を売り→買い→売り→買い・・・と10回繰り返したら、売買代金50万円で540円かかるということです。
これと比べてみると、月に1回〜数回程度の取引で、かつバイアンドホールドというスタイルならSBI証券で現物株を買った方がいいかもしれません。
しかし、細かいロットで何度も頻繁に売買をしたい場合は、ネオモバの方が安いです。
少額の資金で、スキャル、デイ、スイングぐらいの短期取引専用の口座としてならかなり使い勝手はよいのではないでしょうか。
また、サービス利用状況を「一時停止」するということもできます。
一時停止は申し込んだ翌月から適用され、利用料が発生しなくなる代わりに売買もできないというサービスです。
貯まったTポイントを使い株を買って、あとは長期ホールド、という場合には利用した方がいいでしょう。(設定画面から解除するか、もしくは売買をしたら自動的に一時停止状態は解除される)
ネオモバのデメリットは?
ネオモバ のデメリットは、
- 投資対象が少ない(日本株 or WealthNavi for ネオモバ)
- 投資する金額と頻度によっては手数料が割高
主にこの2点だと思います。
しかし、②に関しては、少額投資なら手数料が割高になってしまうようなケースはあまり多くなさそうなので、賢く使えばメリットの方が多いように感じます。
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ネオモバを有効活用する方法は?
以上を踏まえると、個人的には以下のような使い方をするのが有効だと思います。
- 会社の飲み会の幹事や会社の費用を建て替える→Tポイントゲット→株式へ→あとはお好みで長期保有 or 場合によっては即売却して現金化
- 合計売買代金が300万円程度までの少額・高頻度取引の専用口座として使う
- Tポイントなら損してもそこまで痛くないと思うので小型のグロース株に脳死でつっこむ
毎月付与される期間固定Tポイントの有効期限(付与された月の翌月最終営業日)にだけ注意しつつ、このような使い方をするのはアリだと思います。
2019/9/28よりスマホ向けアプリがリリースされる予定なので、より利便性は増すでしょう。
個人的にはネット証券はIPOの引き受けも多いSBI証券がダントツで使い勝手が良いと思っていますが、奇しくもその子会社であるネオモバ も調べてみたらなかなかでした。
おわりに
ここまで読んでくれてありがとうございます!
少しでも参考になったら幸いです。
また気になる証券会社やサービスがあったら紹介しようと思います!
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まとめ
賢く使えばネオモバは結構良さげ